User Insight

ヒートマップ対応Webアクセス解析 : PC・スマホ・タブレットなど全対応

目標達成にも意識変化にもつながっている、パーソルキャリアにとってのユーザーインサイト

パーソルキャリアがユーザーインサイトを導入したのは2011年。WEBサイトのハード(機能・UI)、ソフト(テキスト、画像などのコンテンツ)の改善から社員のモチベーション改革まで、今や古株ツールとして社内に不可欠と話す転職メディア事業部の事例をご紹介。

スマートキャンプ
パーソルキャリア株式会社 転職メディア事業部
塚本裕美様、成田隼人様、藤田悠様、大江航太様

数字だけではない発見がある。
ヒートマップによりdodaが得たWEBサイト改善への高い意識

業界的にも競合が強いといわれる転職情報サイトにおいて、dodaのオリジナリティともいえるのが社内のキャリアアドバイザーと連携した豊富な情報源を活かしたコンテンツ記事。
ユーザーにとって良質なコンテンツ記事を作成するにあたり、ヒートマップがもたらした社内の意識変化とは?まずは個人を対象とした転職情報サイトの運営を担当されている成田隼人氏、藤田悠氏、大江航太氏にお話を伺いました。

ハード、ソフトの両軸で取り組んでいるABテスト

サイトR&D部ゼネラルマネジャー 成田隼人氏
サイトR&D部ゼネラルマネジャー 成田隼人氏

成田隼人(以下、成田):パーソルキャリアの転職メディア事業部にはマーケティング企画統括部というのがあって、大まかな説明になりますけどデータ解析をもとにWEBサイト集客のための戦略を考える部、WEBサイトの機能や設計を考える部、ユーザーに提供するコンテンツを考える部の3つのセクションで構成されています。自分はWEBサイト設計に関わっていて、藤田と大江は3番目にあげた部のコンテンツ企画グループに所属しています。

コンテンツ企画グループ 藤田悠氏
コンテンツ企画グループ 藤田悠氏

藤田悠(以下、藤田):コンテンツ企画グループで私と大江が担当しているのがdodaの集客メディアである「転職成功ガイド」の記事の企画・管理です。毎月のコンテンツへの流入数やコンテンツ経由での会員登録数などをチェックしながら記事の修正や新規作成を考えるといったPDCAを回すのが主だった業務になります。

コンテンツ企画グループ 大江航太氏
コンテンツ企画グループ 大江航太氏

大江航太(以下、大江):「転職成功ガイド」には「履歴書の書き方」や「面接のノウハウ」など1,000本近い記事があり、dodaへの流入の3分の1を占めています。重要な集客メディアですので課題を洗い出したり、まだまだ伸びそうな部分を見つけて、ABテストなどでコンバージョン率が上がるよう繰り返し手を加えています。

成田:転職情報サイトそのものを立ち上げたのは2005年ですが、dodaという名前としてリニューアルしたのは2007年からです。WEBサイトのKGIとしているのが会員登録数と会員登録された方の応募数で、これをいかに上げるかがマーケティング企画統括部全体で取り組んでいることです。元々ABテストは主に、求人検索のしやすさや入力しやすい登録フォームなどWEBサイトの機能・設計改善のために実施していたのですが、今ではソフトであるコンテンツ記事の改善にも取り入れるようになりました。

大江:今は競合となる他の転職情報サイトでもコンテンツ記事が充実していてSEO合戦のようになっています。そこで勝ち残るためにはソフトの最適化はとても大切です。ハード側がメインだったABテストをソフトでも行うようになったのはそういう経緯からですね。

競合が強い業界、負けないための終わりのない改善

成田:ユーザーインサイトのヒートマップを使用したモニタリングは担当者の個人レベルではほぼ毎日やっていますし、グループ内での共有のためのレポート化は定期的に実行しています。

藤田:転職情報サイトというのは競合がとても強い業界です。自社の結果が良かったとしても他社を見るともっと伸びていることもあります。自分たちの頑張りを越える頑張りを他社がやっているなら、それに負けないようにしなければなりません。なので私たちが毎日のようにヒートマップを見ているのも改善に終わりはないと思っているからです。

成田:ユーザーインサイトを導入したのは2011年からです。パーソルキャリアではいくつかのサイト分析ツールを併用しているので、同じツールを使い続けているケースは珍しく、ユーザーインサイトはもうかなりの古株です。ユーザーローカルさんには一年に一度は機能勉強会も開催いただいていますしね。

藤田:ユーザーインサイトはPV、セッション数、ユニークユーザー数、直帰率、離脱率などを管理画面上のページ一覧で見られるところとランキング上位の記事のヒートマップをスムーズに確認することができるのが気に入っています。

パーソル
ページランキングを見ることで3年前に作成した記事が突然上がってきていたり、全体の数字だけを見ていたら気づけないような発見もよくあります。
パーソル

大江:「転職成功ガイド」に、流入数は多かったものの、コンバージョンにつながっていなかった、自己PRに関する記事があるのですが、ここの改善ではヒートマップで閲覧終了エリアや熟読エリアを調べて、記事と相性のよい「キャリアタイプ診断」のボタンを記事途中に配置しました。
その結果、遷移率が276%改善され、コンバージョン完了率が216%改善されました。テストそのものはシンプルですが、それでもこれだけの大きな結果の差はヒートマップによる解析がもたらしたものだと思います。

事例記事と相性のよいCVボタンを記事途中に差し込んで診断コンテンツへの遷移率が276%改善、CV完了率が216%改善した事例。
パーソル
改善イメージ:記事途中に遷移ボタンを設置。下図きっかけとなったヒートマップ。
パーソル
クリック&注目エリア
パーソル
スクロール:離脱ポイント

数字の上下だけではない、意識を変えたヒートマップ

成田:これは藤田や大江も同じような感覚だと思うのですが、ヒートマップを見て思うのはこちらの想定とは異なることほどヒントになるということです。クリックできないプレーンテキストなのにクリックエリアで見ると赤くなっていたり。そういう我々の想定外のユーザーの方の行動は掘り下げる価値があると思っています。数字だけではあぶり出せない発見に辿りつこうと思ったら、やはりヒートマップは不可欠なんじゃないでしょうか。

藤田:コンテンツ記事のリライトで頭を悩ませるのが、どこまで内容に手を加えるかということです。そんな時にヒートマップで読まれやすいコンテンツ内容、読まれにくいコンテンツ内容というのを分析できるとそのコンテンツを残すべきか、思い切って削るのか大きな判断材料になります。法律関連の記事でのことですが、法律に関してはきっと詳しく知りたい人と、逆にそこまで詳しさを求めていない人が存在するであろうと想定して、反応の強いキーワードは残しながら、わかりやすい記事は前半に、より深く触れた記事は後半にして手直ししたところ流入数を増やすことができました。

成田:ひとつひとつのテストは小さくても、それらを積みあげた検証結果は必ず何年周期かのWEBサイト全体の大きなリニューアルの方向性につながるというのは経験上思いますね。

藤田: コンテンツ記事をKGIにしっかりとつなげていこうという取り組みを始めたのは実はここ1年ぐらいなんです。それまではユーザーインサイトも記事をリリースした初月の数字(ユーザーの反応)を見るだけで終わりでした。それが「転職成功ガイド」の記事全体を管理するようになって、コンテンツ記事に流入数が多く、登録数へも貢献するもの、流入数は多いものの登録数への貢献は弱いもの、が見えるようになりました。そこで登録数の増加に貢献しやすい記事の作成に力を入れたほうがいいという意識がグループ内に生まれたんです。なので今はユーザーインサイトのヒートマップなどを用いて運用改善を行うことはグループ内で共通認識となりました。

成田:確かにユーザーインサイトのヒートマップは数字が上がった、下がっただけではないモノの見方を定着させてくれましたね。その考えは時間をかけながらでしょうけど社内に浸透していくはずです。

続いてお話しを伺った企業向けサイト(dodaサービスの利用を検討されている企業様向け)の運営に携わる塚本裕美氏。かつては個人の転職情報サイトの部署に籍を置き、そこでの経験から企業向けサイトにもユーザーインサイトの導入を提案。わずか1年の間に大きく改善へと導いた具体例を伺いました。

ユーザーインサイトの導入が生み出した多くの改善例

営業企画部BtoBマーケティンググループ 塚本裕美氏
営業企画部BtoBマーケティンググループ 塚本裕美氏

塚本裕美(以下、塚本):今は企業向けサイトの担当ですが、実は1年前は自分も成田たちと同じ個人の方を対象にした転職情報サイトの担当でした。自分が担当する前は企業向けサイトではユーザーインサイトは導入していなくて、結果分析などもアナリティクスを用いた数値のみの集計でした。私はユーザーインサイトの便利さを身をもって知っていましたからすぐに導入を提案し、そのおかげで大きく改善につながった例はいくつもあります。

塚本:dodaの企業向けサイトのサービスのひとつに企業様が人材を直接スカウティングできる「doda Recruiters」というダイレクト・ソーシングサービスがあります。ここのページの課題はPVは多いものの、コンバージョン率が低いということでした。そこでヒートマップのクリックエリアによってページを開いてすぐの離脱につながっていると思われるタブを特定し、ページを読み終えてから遷移できるよう下部に移動しました。
それからページ内が読まれていないこともヒートマップで判明していたのでコンテンツの構成もガラッと変える大胆なABテストを実施しました。そもそも企業向けサイトは流入数が転職情報サイトほど多くないので、ABテストでも大きく異なった2パターンを用意しないと有意差が出づらいんです。なので、考えられる改善ポイントを全て集約したパターンを用意しました。そのうえでAパターンとBパターンそれぞれにおいてユーザーの行動変化をヒートマップで確認して、どの改善ポイントが効いたのかを見極めます。こうした検証を繰り返した結果、コンバージョンのひとつとしていたサービス説明のセミナーの申し込み率は約180%増になりました。

パーソル
旧パターン
パーソル
新パターン

事例ヒートマップをもとに離脱原因となっていたタブを上部から下部に移動、
読まれていない部分の内容を変更してセミナー申込率を180%改善した事例。

塚本:ユーザーインサイトのフォーム分析もよく使用している機能です。

フォーム分析

お問い合わせフォームの完了率がパソコンよりもスマートフォンの方が圧倒的に低い(スマートフォンのフォーム完了率は約4%/PC29%)ことが分かりました更に調査してみると、入力開始前に離脱しているが、滞在時間は1分程度と長めで、ファーストビューでの離脱が多いという特徴が分かりました。
そこで、ファーストビューの文字数削減、キーボードの最適化、デザイン調整などを行いました。加えて、楽にお問い合わせができるようスマートフォンのファーストビューに電話ボタンを配置したところ、コンバージョン率をこれまでの約5倍にすることができました。

パーソル
旧パターン
パーソル
新パターン

事例EFO機能で離脱要因を特定し、CVR4.7%⇒25.6%まで改善した事例。

塚本:改善にはヒートマップとともに、ユーザー調査も併用しています。
その中に「ユーザー調査で企業向けサイトのトップページメインビジュアルのカルーセルパネルが文章を読んでいるうちに次のスライドに変わってしまう」という声がありました。

事例

事例カルーセルをやめてCVRがアップした事例。

そこでカルーセルを止めるというテストをしました。
するとお問い合わせボタンのクリック率が約150%、お問い合わせ完了率も約120%という結果が出ました。
当初、ページ下部まで読んでからお問い合わせをいただいているという仮説を持っていたのですが、ユーザーインサイトのテストツールとの連携機能を使いヒートマップを見てみるとファーストビューのメッセージだけを見て、お問い合わせボタンを押しているユーザーも存在することが新たな発見となりました。

塚本様

企業向けサイトでもヒートマップを導入するようになって成功例が多くありますが、結果につながらないケースももちろんあります。ですがユーザー調査によって生まれた仮説からABテストを組み立てて、それをヒートマップで検証する。改善のためにはこの繰り返しが大切なんだと改めて実感しています。

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